平成18年度「蔵の町並みキャンパス」の事業概要
平成18年度事業概要
(1) 信州大学工学部「蔵の町並みキャンパス」成果発表会
信州大学工学部社会開発工学科建築コース3年生の成果発表会が2月10日開催され、多くの来場者が聴講した。
当日の発表内容は、学内のプレゼンテーションで選ばれた優秀作品10点の発表であったが、街区の再生では、「中心市街地には歴史的な資産が多くあるが、人通りがまばらでさみしい感じがする。」という現状分析や、「須坂の特性である坂を利用したまちづくり。また、かつてあった水路を活用したまちづくり」「市内4高校の生徒や須坂病院の入院患者が集える場所にしたらどうか。」という再生案が、また、民家の再生では、「子どもに昔の技術を伝承したり、コミュニケーションが図れる場所」「お年寄りと子どもの触れ合える場」「昔の建物と今とを融合した、レンタルボックスやネットカフェ、パソコン教室」などといった再生案が発表された。
今回の授業を通じての学生の感想は
「自分は京都出身。京都は歴史的な街並みが有名であるが、須坂も蔵がしっかり残っている場所であると感じた。今回の課題を通して、歴史的なものとしっかり向き合って取り組むことができたことが勉強になった。新しいものを造るだけでないという考えにプラスになった。」
「実際に建物の実測を行う最初の授業であったが,牧邸のような歴史的建物に触れる機会を持ち大変貴重な経験ができた。」

発表会の様子

(2) 「くらすかたち展」
信州大学教育学部・上越教育大学の立体造形合同展覧会
12月1日から10日まで、蔵造りの建物や街並みを活用した立体造形合同展覧会が開催された。この展覧会は、蔵・雁木・町屋といったそれぞれの地域特有の空間を会場として、平成15年から長野市と上越市を会場に交互に開催していたが、今年は蔵の町須坂の「須坂クラシック美術館、ふれあい館まゆぐら、笠鉾会館ドリームホール」を会場に、学生の力作34点が展示された。
また、12月1日、12月7日に市内の須坂小学校にて開催された、両大学の学生を講師としたワークショップでの制作作品も併せて展示され、来場者の目を楽しませた。

ワークショップの様子

(3) 信州大学工学部 社会開発工学科 建築コース3年生「街区の再生」「民家の再生」
中心市街地の歴史と文化の集積である蔵造りの建物や街なみ活用した、建築コース3年生の「蔵の町並みキャンパス」が10月5日から始まった。来年1月までの14回の授業の内、計10回を須坂で行う。
初回の5日は、学生・教員計62名が半数に分かれて「街区の再生」(担当 土本俊和教授)「民家の再生」(担当 川上恵一非常勤講師)の両課題に取り組み、実測調査や現地調査を行った。2回目以降は、現地調査を基に実測図面や模型の作成などを行う。

信州大学工学部の皆さんの活動の様子

(4) 長野工業高等専門学校「ふれあい館まゆぐら」再修景計画
テーマは「ふれあい館まゆぐら」再修景計画と題し、歴史的市街地における修景計画・設計とCADによる3次元描画で5年生の授業(担当浅野純一郎助教授)の一環として10月14日から始まった。
初回の14日は、学生・教員計15名が蔵造りの建物等が連担するまゆぐら周辺の街なみの見学を行い、課題の制作に向けた準備を行った。
来年2月までの課題制作に向け、今後数回須坂を訪れ調査等を行い取り組む。

長野工業高等専門学校の皆さんの活動の様子

(5) 長野県短期大学生活環境専攻 学外行事
7月15日に「蔵造りの建物、美術館、博物館の収蔵品から生活・文化を学ぶ」をテーマに、生活環境専攻研修(担当 林 千穂 地域連携センター長)が行われた。
当日は、「須坂クラシック美術館」、「ふれあい館まゆぐら」、「臥竜公園」、「世界の民俗人形博物館」などを見学し、当時の生活・文化を研修した。
参加者 学生・教員 計23人

須坂クラシック美術館での研修風景
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更新日:2024年03月26日