2025「須坂に残る戦時資料」展-戦後80年語り継ぐ銃後のくらし-

更新日:2025年07月24日

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今年はアジア太平洋戦争の終結から80年にあたります。広島・長崎の原爆被害からの80年でもあります。さらに、昭和が始まって100年にあたります。

80年前の昭和20年(1945)8月15日、日本はポツダム宣言を受託し連合国に無条件降伏しました。(正式の降伏文書調印は9月2日)

昭和6年9月18日、関東軍は南満州鉄道沿線柳条湖で爆破事件を自ら演出し、満州事変へと突入します。以来、足かけ15年にわたり日中戦争、アジア太平洋戦争といわれる長い長い戦争の時代(「15年戦争」とも言われる)がありました。

これにより、今年は「終結」、「終戦」、「敗戦」、「戦後」と表現はいろいろとありますが、全国的にこの80年を節目とするさまざまな行事・講演会などが行われています。また、戦前・戦中・戦後の多方面にわたる調査研究が進められており、貴重な資料の発見や重要な証言などが報道されることが増えています。

須坂市文書館では、これまで4回にわたって「須坂に残る戦争資料」の展示を行ってきました。今回は80年を経て戦争を語り伝える体験者が少なくなっていく中で、「銃後の暮らし」について展示し、戦後80年を考えたいと思います。

「戦後80年 語り継ぐ銃後の暮らし」展示

期間:2025年7月26日(土曜日)~9月18日(木曜日)、会期中は無休

会場:須坂市文書館(旧上高井郡役所内)

時間:午前9時~午後5時

入場:無料

展示内容

  1. 15年戦争のはじまり
  2. 銃後の暮らし
  3.  配給と国債・貯蓄
  4.  勤労奉仕と金属類・補助貨幣の回収(座布団、廃品献納)
  5.  防空体制・消防訓練
  6. 翼賛体制・選挙

資料として牧幸一郎家文書、一般社団法人日滝史蹟保存会文書、相杜神社文書、神林公明家文書、『寫眞週報』を中心に、参考資料も合わせて展示します。

 

戦後のポスター。「買い物貯蓄しましょう」「火の用心」など、レトロなイラストが描かれている
昭和18年の食料配給の基準が書かれた帳簿の表紙写真、

昭和18年5月「食糧管理法」に基づき3配給所(穀町、横町、新町)に区域を編成する。

米穀通帳制は同16年4月1日から実施されていた。

配給基準量

  • 1~2歳 120グラム
  • 3~5歳 170グラム
  • 6~10歳 2508グラム
  • 11~15歳 360グラム
  • 16~60歳 320または400グラム
  • 61歳以上 300グラム

 

 

「隣組緊急回報」と書かれたチラシ。アルミ貨幣を戦争のために引き換えると書かれている

「アルミ貨はそのまま航空機の翼となり、発動機となり獣敵撃滅の新鋭機となります」とあるが、はたしてどのくらいのアルミ貨が回収できたのであろうか?

計算では富士山模様の1銭アルミ貨で航空機1機を生産するとなると、約1,050万枚(重量にして約6.85トン)が必要。

この記事に関するお問い合わせ先

社会共創部 文化スポーツ課 文書館
所在地:〒382-0911 長野県須坂市大字須坂812番地2(旧上高井郡役所内)
電話番号:026-285-9041 ファックス:026-285-9175
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