第12回 福井敬一常設展 「雪の日」
平成18年11月29日~平成19年3月25日
「雪の日」について
福井敬一が須坂を訪れるようになったのは、画家として地位を築きつつあった頃です。以来福井の作品には須坂の風物をモチーフにしたものが多くなりました。福井は絵画表現において絶えず新しい技法を求め続け、その追求はやがて「峠のリポート」、「緞帳制作」に結実していきます。しかし、今回取り上げた昭和36年制作「雪の日」は、須坂のりんご畑に降り積もる雪を描き、技法とは離れた写実に貫かれた作品となっています。実りの時を終えて眠りにつくりんごの樹と、あらゆるものを埋めて降り積もる雪を画面いっぱいに描き、福井の北国須坂に寄せる新鮮な感動が伝わってきます。
同名の昭和10年作品「雪の日」は、福井が一旦あきらめた画家の道を再びめざし、東京へやってきた上京第一作であり、須坂市所蔵作品では一番古いものです。二つの雪の情景は、それぞれの時を止めて過ぎた日々を静かに物語るようです。
展示作品
No. | 作品名 | 制作年 |
---|---|---|
1 | 雪の日 | 1967(昭和42)年 |
2 | 雪のトロッコ | 1991(平成3)年 |
3 | 峠(雪のトッコ) | 1991(平成3)年 |
4 | 雪の日 | 1961(昭和36)年 |
5 | 雪の日 | 1935(昭和10)年 |
6 | 海女 | 1946(昭和21)年 |
7 | 樹 | 1970(昭和45)年 |
(注意)スケッチブック展示あり
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更新日:2024年03月26日