市長のコラム 2024年2月
2024年2月29日
私の公約・須坂長野東インター周辺大規模開発に係る交通渋滞への懸念
私の公約
2024年1月21日に行われた須坂市長選挙での公約は、重点的事業の約半分が、また個別の公約においてはそのほとんどが、2020年選挙の公約と大きな違いはありません。
これは少子超高齢社会等の課題が継続していることに加え、(1)須坂長野東インター周辺大規模開発、(2)千曲川緊急治水対策プロジェクトなどの大規模プロジェクト、(3)モデル的な高校再編、(4)健康長寿発信都市須坂JAPANが、前任期中から継続中であることが理由です。政治に対して新しいものを求める風潮がありますが、いずれの事業も須坂市にとって重要ですので継続的重点事業としました。何より、政治は革命でもない限り継続性が重要です。
「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しい変化も取り入れていくこと」という「不易流行」という言葉があります。今回の公約の重点的事業は前述のように継続がほとんどですが、(5)「市民」・「企業」・「活動団体」・「行政」が複合的に「共創」、(6)須坂市の豊かな地域資源を複合的に活用、(7)若者、女性がより活躍できる地域を目指す、を新たに公約として加えました。これらは須坂市の総合力発揮の源になります。
今回の選挙では「命を守る」を急遽、訴えました。これは、「令和6年能登半島地震」の支援にいち早く伺った医療救護の方から、我々の基本は「命を守る」だと教えていただいたからです。
さらに、公約の手法として「更なる磨きと進化」を掲げました。これまで積み上げてきた実績をベースにそれに磨きをかけ、総合計画に掲げた将来像『「豊かさ」と「しあわせ」を感じる共創のまち 須坂』実現のため、公約に掲げた重点的事業を中心に政策を実行してまいります。
須坂市が目指す究極の目標は、市民一人ひとりの「豊かさ」と「しあわせ」ですが、これは行政だけの力で出来るものではありません。市民・企業・団体・行政が連携し、協力し合いながら、将来像の実現を目指す、共生・共創のまちづくりが重要です。
先日開催された、「令和5年度助け合い推進大会」、「ボランティア・市民交流研究集会」、「国道406号村石バイパス建設促進期成同盟会定期総会」は、自分たちの地域は自分たちでつくるという思いの強い方々の共生・共創のまちづくりが体現されていました。
須坂長野東インター周辺大規模開発に係る交通渋滞への懸念
「周辺道路での渋滞対策、特に商業施設から出庫する時に信号待ち渋滞は起きないか?」というご質問がありました。出庫時の交通渋滞に関する質問は、過去にはありませんでした。交通渋滞一般も含めて次のように答弁をしました。
(答弁)
須坂市では、専門のコンサルタントによる交通解析と長野県や長野県公安委員会との十分な協議に基づき、事業費で約55億円、整備延長が約5,400メートルと、これまでにない規模で最大限の道路整備を行ってきています。
信号機につきましてもスムーズに車が流れるように、交通量によって信号機のサイクルタイムを調整して頂くことを、公安委員会へ相談しており、できる限りの交通対策を進めています。
(仮称)イオンモール須坂の駐車場は、イオンモール松本の約1.6倍となる約3,700台が予定されております。来客状況や周辺の道路事情によっては信号待ちの車両による渋滞の発生も懸念されますので、(仮称)イオンモール須坂が実施する交通対策や、信号機を管理する公安委員会と連携しながら対応してまいりたいと考えています。
特に多くの来客が見込まれる開業時やイベントなどの際に一時的な渋滞が発生することは想像されますが、市としては、緊急車両の通行確保の観点などから、広域の幹線道路である長野須坂インター線が慢性的に渋滞しないように対応することが大切と考え、車の滞留スペースとしてもなりうるよう周辺道路の整備を行っています。
他市のイオンモールでは、出庫のピークとなる時間帯、特に夕方などは周辺道路や駐車場の混雑状況を館内放送したり、出庫口をガードマンが誘導するなど、渋滞緩和対策が行われております。(仮称)イオンモール須坂においても状況に合わせた対応を行って頂くことや、警察や消防との情報共有、連携について協議します。施設整備による様々な努力、効果を考慮していただき、多少の渋滞については受け入れて頂きたいと考えております。
2024年2月22日
臥竜公園管理事務所および須坂市動物園
【須坂市動物園の飼育員】
動物園で目にする飼育員の仕事といえば、エサやり、動物の運動場や寝室の掃除が思い浮かびますが、ただエサやりや掃除をしているわけではありません。エサを与えながら食いつきや食べた量を観察したり、掃除しながら排せつ物の状態をみて健康状況を確認したりしています。
しかし飼育員の仕事はそれだけではありません。「ふれあい、いやされ、親しまれ、学びあう動物園」をモットーに、来園者への接客はもちろんのこと、動物の生態や魅力を伝えるために展示方法を工夫したり、動物ガイドをしたり、動物たちとのふれあいや園内での各種イベントを企画運営したりと、その仕事は多岐にわたります。小動物とのふれあいは安全面や衛生面に気を配っていただいておりますし、創意工夫に満ちたイベントや飼育員の手作り看板は須坂市動物園の魅力として多くの方に喜ばれています。
SNSも日々更新され好評をいただいています。私も拝見していますが、思わず笑顔になってしまうような動物たちの写真が満載です。飼育員だからこそ写せる動物たちの姿の発信も須坂市動物園の魅力です。さらに、こまめで、早め早めの情報発信は市政の模範になる姿です。
夏の猛暑や冬の降雪など屋外の作業は大変ですし、担当する動物によっては危険と隣り合わせの仕事もありますが、どんな状況の中でも、明るく、時間や手間を惜しまず努力する姿に感謝しています。
【市内青果店から飼料等の提供】
須坂市動物園では動物たちのエサ代も多くかかり、近年はエサ代が増加傾向にあります。
そのような中、市内の複数の青果店の皆さまから、長年にわたり飼料として野菜や果物等をご提供いただき、ご支援いただいています。動物園の運営にご理解とご協力をいただき感謝申し上げるとともに、SDGsの観点でも感謝を申し上げます。
飼料をご提供いただける企業さまがいらっしゃいましたら、ご連絡をお願いします。
【須坂市動物園みんなの夢基金】
須坂市動物園の応援と動物たちの幸せな暮らしをつくるため、寄附を募集しています。いただいた寄附金は「須坂市動物園 みんなの夢基金」に積み立て、獣舎の修繕や動物の購入などに活用します。
個人のご寄附1口100円から、企業向けのネーミングライツ、ふるさと納税を活用した寄附もあります。
【竜ヶ池について】
臥竜公園管理事務所では2015年度から竜ヶ池の水質改善を目的に、ボート営業が終了する11月以降に水を抜き、春までに水の入れ替えを行っています。
2023年度は灰野川の水量が少なかったため、百々川の水を引き込んで入れ替えを行いました。そのためか、池の水は例年になく透明度が高くなりました。
エメラルドグリーンの全景と池の底がはっきり見える状況に、臥竜公園を訪れた方も感激しています。
【情にほだされる】
須坂市動物園は多くの報道機関から取材の依頼があります。ある報道機関の方が、臥竜公園管理事務所職員の真摯で親切な対応にほだされるとおっしゃっていました。
動物と向き合うには真摯で親切な姿勢が求められます。それが人間関係にも表れているといえましょう。
(本文は臥竜公園管理事務所の原案をもとに作成しました。職員が協力して自主的に公務に携わっていることに心から感謝申し上げます。)
2024年2月15日
雪かきの作法、テレビ・雑誌など報道機関で「須坂」が取り上げられる場合に情報提供を
須坂新聞に次のような投稿がありました。
「雪かきの作法」
須坂市役所正面の歩道は凍った道が居座り、こぎれいなサツキの植え込みとは対照的で、何ともチグハグ。市役所には若い職員もいるだろうし、ベテラン職員には格好の運動になろうに。「思いやり」の作法はどこへやら…。行く末を案じている。
(2024年2月10日7ページの投稿から抜粋)
職員が気づかないことに対しご意見(投稿)をいただけることに感謝します。
今回は須坂新聞に掲載していただいたので知ることができましたが、他紙の記事ですと見逃すおそれもありました。須坂市へのご意見・要望などは、新聞への投稿だけでなく、ホームページの「市長への手紙」などをご利用いただき須坂市へも直接情報提供をしていただけるとありがたいです。
テレビ・雑誌など報道機関で「須坂」が取り上げられる場合に情報提供を
信濃毎日新聞に須坂市立井上小学校の取り組みが掲載されました。
「言葉こえて交流、うれしい!須坂・井上小児童と台湾の児童」
須坂市の井上小学校は台湾の子どもたちと交流。6年生は5年生のころからオンラインで交流を重ね、今月16日には、5年生の時とは別の学校の児童28人が井上小を訪問しました。中国語でじゃんけんをしたり、給食をいっしょに食べたりしました。井上小は本年度で創立150周年をむかえています。台湾交流と150周年事業の両方で活躍した6年生の3人が、それぞれの取り組みを伝えます。
(信濃毎日新聞 2024年1月28日 日曜日 朝刊11ページから抜粋)
このように新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の取材を受けたり、放送される情報をお持ちの場合、須坂市へ情報をお寄せいただけるとありがたいです。
市役所からも情報発信を行い、より多くの方に須坂を知っていただける機会にしたいと考えております。また、将来の歴史的資料にもなります。
2024年2月8日
文化芸術・スポーツが生み出す都市の魅力と発展
2024年2月3日(土曜日)の私のスケジュールです。
午前9時~9時15分 社会体育施設の年間利用調整会(創造の家)
冒頭で、信州須坂ランニングフェスのために確保してあったスポーツ施設を音楽イベントに使用する件について、スポーツ団体にご了解をいただきました。
午後1時15分~午後1時35分 2023年度男女共同参画いきいきフォーラム(メセナホール)
オリンピック日本代表「ママさんアスリート」による講演&パネルディスカッション
スケジュールの都合上、講師の方々へのご挨拶と開会式の挨拶で退席しましたが、出演者の上野眞奈美さん(ソチ五輪フリースタイルスキー代表、野沢温泉村在住)、福島のり子さん(バンクーバー五輪スキークロス代表、白馬村出身)、金藤理絵さん(リオデジャネイロ五輪水泳代表、女子200メートル平泳ぎ金メダリスト、長野市在住)と開会前にお話をさせていただきました。
午後2時~3時30分 須坂市防災講演会(消防本部3階)
「災害から学ぼうさい ~こんな時 どうする?~」講師:平澤つぎ子氏(千葉県旭市赤十字奉仕団)
午後4時~5時30分 「蔵の町並みキャンパス」交流会(須坂駅前シルキービル)
午後6時~8時 須坂市文化芸術協会令和6年新年交流会(生涯学習センター)
交流会には須坂市スポーツ協会の傳田明康会長も出席されました。須坂市スポーツ協会には、創造の家の指定管理をお願いしていますが、スポーツのみならず文化芸術分野にも力を入れていただいています。
文化芸術協会交流会の祝辞で、この日の行動を振り返りながら次のことを紹介しました。
2023年10月12日に岩手県八戸市で「文化芸術・スポーツが生み出す都市の魅力と発展」をテーマに開催された「第85回全国都市問題会議」での日比野克彦東京藝術大学長の基調講演の話。
「文化的処方をすることにより、1人の患者に対する金額が削減される。そしてそこに従事する方々の精神的な負担も減り、勤務の質も上がる。(中略)アートがどんな役に立っているのか。しっかり数値に定量化してエビデンスで出ています。アートは生きる力。アース(Earth)の中にもアート(Art)はあります。ハート(Heart)の中にもアートはあります。アートは生きる力。アートで社会的な課題を解決していきたいと思っています。」
そして2023年9月17日に須坂蔵の町スクウェアで開催された「おいしいものいっぱいフェスティバル」に出演いただいた、はるな愛さん。当日、東横町区から敬老会への出演を突然依頼され、快諾してステージ直前にもかかわらず訪問し歌を披露してくださったことや、周囲への気遣いなどを紹介しました。
文化芸術とスポーツが連携する須坂市になるように尽力します。
「文化芸術・スポーツが生み出す都市の魅力と発展」に相応しい1日でした。
2024年2月1日
2024年区長会初総会あいさつ要旨
2024年1月26日(金曜日)、2024年の区長会初総会が開催されました。
私の区長総会のあいさつから要旨をまとめました。
- 区(自治会)と市は、それぞれが相互に自立しながら、地域の実情に合わせて協力しながら活動をする。
- 基本的考え方は「求めるから、分かち合い(愛)、与え合い(愛)、譲り合い(愛)へ」
- 「自助、共助・互近助(ごきんじょ)、公助」
「互近助」は、2023年度区長会で糸魚川市を視察した際、2016年の糸魚川市大規模火災の教訓から教えていただいた言葉。 - 区(自治会)と市は「共創」で地域づくり・須坂市づくりをしていく。
共創のメリットは、きめ細かな地域づくりができる。地域への愛着、職務への充実感、さらに経費軽減にも。 - 県・国への要望
区(自治会)と市が一体となって実施することが大切、その上で個々の区(自治会)の要望も効果的。 - 市・県・国への要望
毎年行うことが大切。 - 要望は文書も提出を。
人事異動などがあるので、文書で提出いただくと情報継続・共有のために記録に残すことができる。文面は毎年同じで構わない。 - 市からの回答は原則10日以内。
できない場合には理由を明確にする。「できないことを説明する勇気」 - 区長最優先の原則。
地域のことは区長さんの意向を最優先。(道路・水路整備、交通規制等の交通安全、除雪など) - 区長からの情報が大切。
区長のみなさん、気軽に、各課および市長室にお出かけ下さい。紹介者は必要ありません。
危険箇所(交通・防犯)、空き家、農業用作業所、ごみの不法投棄などの情報は遠慮なく報告を。早めの発見、対応が重要。 - 知らない人への土地の貸し付けは注意。
廃棄物の置き場や有害図書自動販売機が設置されたことがある。 - 区の自慢一覧表・課題一覧表を作成してほしい。
常に問題意識を持つことにより解決策が浮かびやすい。 - 区長の用務軽減
区長用務の軽減のための「具体的」ご提案をいただきたい。お知らせ等の配布・回覧物の見直しやイベント出席等の検討を。LINEなどのIT活用など各区(自治会)の先駆的取り組みを相互に紹介し、取り入れを。 - 地産地消(賞)
講師等の手土産には須坂産の物品を(菓子・味噌・日本酒・ワイン・フルーツエール・農産物等)。須坂温泉、湯っ蔵んどの利用推進。(福祉、災害、観光等) - 区(自治会)も、国、県等の支援金を積極的に活用してほしい。
- 須坂市の財政状況は厳しい。
市では、優先順位をつけ、すべきことは行っている。大きな課題(公共施設の耐震改修等)はほとんど解決。
維持修繕費と社会福祉費の増が課題。
持続可能な行財政運営を行っていく。
国、県等の支援事業を有効活用していく。
区(自治会)も市も、我慢できる部分は我慢を。 - 問題発見解決型行政の継続。
- 全体最適・個別不適。
個別最適・全体不適にならないように。 - 鳥の目・虫の目・魚の目+心の目
物事の本質を見抜いたり、人の心を理解したりする目。 - 今後の重要事業
「須坂長野東インター周辺大規模開発」効果を市内全域に波及させる
「千曲川緊急治水対策プロジェクト」を核とした市内全域での防災・減災・復興
子どもたちと地域の未来のためにモデル的な「高校再編」
健康長寿発信都市「須坂JAPAN」の推進
市民・企業・活動団体・行政の共創
須坂市の豊かな地域資源を複合的に活用
更新日:2025年03月21日