笠鉾会館ドリームホール 常設展示
1階 笠鉾・屋台
毎年7月21日から25日にかけて行われる須坂祇園祭は、「長野県無形民俗文化財」に指定されており、1階展示ホールでは祭礼の華といえる「須坂市有形民俗文化財」に指定されている笠鉾(かさぼこ)11基と屋台4台を常設展示しています。
この華麗で優美な笠鉾と屋台は、京都の祇園祭りにならったものといわれていますが、250年の長い歴史の中で独特の意匠が施され、町家の人々の心意気とともに今に引き継がれています。
須坂藩13代藩主 堀直虎のブロンズ像
幕末、藩政の立て直しにつとめ、江戸幕府の要職にあって維新前夜、15代将軍徳川慶喜を諫(いさ)めたこの若き藩主を通して、須坂の歴史を多くの人に知ってもらいたいという居波一郎氏より昭和62年に寄贈されたもの。静岡県出身で日展評議員を務めた彫刻家の平野富山(ひらのぶざん)の作。
笠鉾
町内の災いや疫病神を招き寄せ追い払うことを目的に行われる笠鉾巡行。頂上にある依代(よりしろ・神の降臨するときの目印、神自身がそこへ留まるところ)と笠の下に取り付けられた2段の帽額(もこう)は11基それぞれに特長があり、展示中の笠鉾は全国的にも貴重なものです。
2階 近世・江戸時代の人々の暮らし
江戸時代の須坂市域の人々の信仰や暮らし、文化産業などを紹介しています。
交通の要衝として栄えた須坂の町や福島などの宿場町の様子や須坂藩1万石余の各村の石高と領地の分布図、当時使われていた農耕器具や米子鉱山で産出した鉱物、また庶民教育のかなめだった寺子屋・塾で使用された書物、さらに善光寺地震の被害状況を示した絵図等の災害記録などを解説パネルとともに展示しています。
庚申講
庚申講(こうしんこう)は、60日に1度に迎える庚申(かのえさる)の日の夜は寝ずに過ごすと長生きできるとされる民間信仰で、その日、人々は膳を囲み賑やかに過ごしました。そこで使用された道具を展示しています。
法仙寺駕籠
こちらの駕籠(かご)は庶民用として最上級の「法仙寺駕籠(ほうせんじかご)」と称され、乗る際は必ず裃(かみしも・庶民が公務や冠婚葬祭などに着用する礼服)をつけ正装することとされていました。展示中の駕籠は須坂藩の商人が使用していたものです。
3階 須坂藩主堀家の人々と家臣たち
須坂藩主堀家の歴代藩主がしたためた書画や軍配や軍扇、豪華な調度品、また丸山舎人(まるやまとねり)や北村方義(きたむらまさよし)などの家臣たちが遺した書幅や武具など、260余年にわたる堀家14代の歴史を物語る資料を展示。江戸後期に藩政改革・殖産興業に取組み、文人大名として名をはせた11代堀直格(ほりなおただ)と幕末の動乱のなかで落日の徳川将軍家に忠勤を果たした13代堀直虎(ほりなおとら)については特別コーナーを設けています。
円錐型冑
将軍家から拝領したと伝わる円錐形冑(えんすいがたかぶと)
叒譜
文久元年(1861年)に編纂された桜の図譜。須坂藩13代藩主堀直虎が序文を記し完成させたもの。「叒(じゃく)」は神木の意で、250余りの桜の図が描かれています
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更新日:2024年03月26日