介護保険の利用と支給限度額
利用できる限度額(支給限度額)
介護保険では、次の居宅サービスを利用する場合、要支援1・2、要介護1から5の段階に応じて、1か月に利用できる限度額が決められています。
特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型医療施設などの「施設サービス」では、要介護度ごとに、1日当たりについてサービス費用がかかります。
居宅サービス、施設サービスともに自己負担額はサービス費用(施設サービスでの食費・居住費は除く)の1割~3割です。自己負担額はサービス提供事業者に直接支払ってください。
居宅サービス
要介護度 | 居宅サービスの支給限度額 | 支給限度額に対する 自己負担限度額(1割) |
---|---|---|
要支援1 | 50,320円 | 5,032円 |
要支援2 | 105,310円 | 10,531円 |
要介護1 | 167,650円 | 16,765円 |
要介護2 | 197,050円 | 19,705円 |
要介護3 | 270,480円 | 27,048円 |
要介護4 | 309,380円 | 30,938円 |
要介護5 | 362,170円 | 36,217円 |
要介護認定を受けている方の被保険者証には、変更前の区分支給限度基準額が記載されています。
施設サービス
特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病床など、施設でのサービスの利用者は、介護サービス費用の9割~7割が保険でまかなわれ、1割~3割が自己負担となります。
このほかにも自己負担となるものがあります。
詳しくは次のとおりです。
- 施設に入所して利用するサービス
サービス費用の1割~3割+日常生活費+食費+居住費 - 施設に通って利用するサービス
サービス費用の1割~3割+日常生活費+食費 - 施設に宿泊して利用するサービス
サービス費用の1割~3割+日常生活費+食費+滞在費
低所得の方への軽減制度(負担限度額)
低所得の方の施設利用が困難とならないように、申請により一定額以上は保険給付されます。低所得の方は所得に応じた負担限度額までを自己負担していただき、残りの基準費用額との差額分は介護保険から給付されます。
適用を受けるためには市への申請が必要です。
対象者
次の要件をすべて満たす方または生活保護受給者
- 世帯全員(配偶者が別世帯の場合には、その配偶者も含む)が住民税非課税
- 預貯金額等の資産額が下表に定める基準額以下
負担段階 | 収入要件 | 資産基準額 |
---|---|---|
第1段階 | 生活保護受給者 | なし |
第2段階 |
本人の年金収入額とその他の合計所得金額の合計額が年額80万円以下 |
単身650万円以下 夫婦1,650万円以下 |
第3段階(1) | 本人の年金収入額とその他の合計所得金額の合計額が年額120万円以下 |
単身550万円以下 夫婦1,550万円以下 |
第3段階(2) | 本人の年金収入額とその他の合計所得金額の合計額が年額120万円超 |
単身500万円以下 夫婦1,500万円以下 |
- 収入要件における年金収入額には、非課税年金(遺族年金、障害年金)も含まれます。
- 資産基準額には、預貯金のほか、有価証券や金・銀など、資産性があり換金性が高いものを含みます。なお、生命保険、自動車、美術品など、時価評価額の把握が困難であるものは含みません。
令和6年8月1日から負担限度額が変更されます
近年の光熱水費の高騰や在宅で生活する方との負担の均衡を図るため、居住費(滞在費)が1日あたり60円引き上がります。令和6年8月1日からの金額は下記のとおりです。
厚生労働省「介護保険施設等における居住費の負担限度額が令和6年8月1日から変わります」(周知用リーフレット)(PDFファイル:252.8KB)
基準費用額(1日あたり)
居住費:
- ユニット型個室2,066円
- ユニット型個室的多床室1,728円
- 従来型個室1,728円(介護老人福祉施設と短期入所生活介護は1,231円)
- 多床室437円(介護老人福祉施設と短期入所生活介護は915円)
食費:1,445円
負担限度額(1日あたり)
負担段階 | 食費 (注釈1) |
ユニット型個室 | ユニット型個室的多床室 | 従来型個室 (注釈2) |
多床室 |
---|---|---|---|---|---|
第1段階 | 300円 | 880円 | 550円 | 550円 (380円) |
0円 |
第2段階 | 390円 【600円】 |
880円 | 550円 | 550円 (480円) |
430円 |
第3段階(1) | 650円 【1,000円】 |
1,370円 | 1,370円 | 1,370円 (880円) |
430円 |
第3段階(2) | 1,360円 【1,300円】 |
1,370円 | 1,370円 | 1,370円 (880円) |
430円 |
- 注釈1:ショートステイを利用した場合の食費の負担限度額は【】内の金額です。
- 注釈2:介護老人福祉施設を利用した場合の従来型個室の負担限度額は()内の金額です。
1割~3割の自己負担額が高額になったとき(高額介護サービス)
支払った自己負担額が一定額(上限額)を超えたときは、その超えた分が払い戻されます。
令和3年8月利用分から、下記の表のとおり上限額が設定されました。
払い戻しには申請が必要ですが、該当される方には申請書を郵送します。
区分 | 対象 | 負担限度額 |
---|---|---|
第1段階 |
|
世帯:15,000円 |
第2段階 |
|
個人:15,000円 世帯:24,600円 |
第3段階 | 本人及び世帯全員が住民税非課税で、第2段階以外の方 | 世帯:24,600円 |
第4段階 | 一般世帯(下記以外の住民税課税世帯) | 世帯:44,400円 |
第5段階 | 課税所得145万円~380万円(年収約383万円~770万円)未満の方 | 世帯:44,400円 |
第5段階 | 課税所得380万円~690万円(年収約770万円~1,160万円)未満の方 | 世帯:93,000円 |
第5段階 | 課税所得690万円(年収約1,160万円)以上の方 | 世帯:140,100円 |
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更新日:2024年07月01日