【市民の声】『健康なものを作り、食べる豊かさ』食育キッチン野味ー(ヤミー)オーナー 堂原映子さん
「食」を通して生まれるつながりのある物語
健康なものを作り、食べる豊かさ
今回のインタビューは、2014年11月にオープンした食育キッチン、野味一(ヤミー)という飲食店オーナーの堂原映子さんです。須坂駅から20分ほど車を走らせた、須坂市立東中学校の裏の住宅地にお店はあります。自然あふれる場所で、お店に到着すると気持ちの良い気分になります。
野味一は、野菜たっぷりのスパゲティーや季節の炊き込みご飯など、旬の須坂産の野菜を中心に使いボリューム満点の料理を提供しています。そんな堂原さんにお店を開いたきっかけや、須坂の暮らしについてお聞きしました。
お店を開いたきっかけ
「元々、管理栄養士や学校給食コーディネーター、保育園の食育推進アドバイザーをしていました。仕事をするうえで感じていた地産地消や食育の大切さを伝えたいということや、体が不自由な高齢者が歩いてきてお茶ができたり、子連れのお母さんが入りやすい場所を作りたいという思いがあり、お店を開きました」
郷土食の文化を受け継ぐ
お店では、ナガノパープルのコンポートや青トマトのピクルスなども販売しています。食材加工の知恵をどこで教わったのか気になりお聞きしました。「以前、高齢者施設の食事指導をやらせていただく機会がありました。お年寄りの方と交流する中で、様々な食材の加工方法などを教わりました。」「地域の農家さんも色々な野菜を持ってきてくれるので、加工し販売しています」
その他にも、きゅうりの佃煮や大豆昆布など栄養満点の加工食品を販売しています。どれも健康的でとてもおいしそうです。
小さい子どもから食事制限がある方でも満足できる食事
「子ども連れのお母さんは、外食しづらく肩身の狭い思いをしています。ですので、できるだけ来やすく、居心地が良く、情報交換などしやすいお店の雰囲気を作っています。必要であれば離乳食の作り方なども教えています。」「また、食事制限がある方に対しても安心して食べていただけるよう塩分、カロリー、などを計算しお客さまの体にあった料理を提供しています。」
食を通して、つながりをもてること
「野味一で使っている野菜は、ほとんど須坂産です。地域の方が持ってきてくれる野菜を仕入れて使っています。生産者も野菜を作るのが生きがいの方もいて、地域の結びつきで仕入れることが出来るので楽しいです。」「レストランは味を追求しますが、野味一はレストランではありません。味を追求しているというよりは、健康的で安心な料理を提供しています。」「野菜を作ってくださる地域の方がいて、それを調理して、食べに来てくださった方に笑顔で帰ってもらう、そんなつながりのある物語を作っていきたいと思います」
思いを込めて
「人間は一日三回しか食事がありません。どこで食べてもお腹は満たされる時代です。そんな時代の中でもわざわざお客さんが足を運んできてくださいます。ですから管理栄養士の知識を食事に込めて作っています。」「手作り、もちろん無添加、安心、安全です。普段、食事に関心のない方でも野味一の料理を食べていただく事によって、『このような食事が良いんだ』と実感し、興味を持っていただき、笑顔で『また来るね』って言っていただけるのが幸せです」
堂原さん、インタビューご協力いただきありがとうございました。堂原さんは、来てくださったお客さんに美味しく食べていただくために、野菜をどんな方が作ったか、どんな調理をしたか、物語のようにお話しします。その物語がたくさんのお客さんに広がり、健康になってくれれば良いなと思いました。
(2016年2月 地域おこし協力隊 和田)
【注意】インタビューの内容は取材当時のものです
食育キッチン 野味一(YUMMY・ヤミー)
- 【住所】長野県須坂市夏端町10−43
- 【電話番号】 026-246-3053
不定休のため、ご予約の上お出かけください。
更新日:2025年02月21日