【移住者の声】『スーパー銀行マンからりんご農家に』北信ファーム 北澤孝典さん(大谷町)
「畑から食卓に」注目のリンゴ農家さん
今年の4月に須坂にUターンしりんご農家を始められた北澤さん。 大学卒業後、長野県の信用金庫に10年勤められもっと経済規模の大きい仕事をしたいと思い、神奈川横浜市に本社をおく銀行に転職。横浜の銀行では頭取から表彰を受ける程のスーパー銀行マンでした。
農家を始めたきっかけ
「横浜で生活していて、須坂で食べてきたりんごが都会では流通していないと感じた事と、東日本大震災を横浜で経験して飲料が流通しなかったり、スーパーに行ったら食品が置いてない事で食と農業の大切さを感じた」とのこと。北澤さんはその後、農業で起業する事を決意。決断のあと行動が早く、2012年に農業法人で生産・総務・営業活動に2年従事し今年の4月、りんご農家として独立しました。
一緒についてきた奥様の感想
「主人を見ていると、進む方向を自分で決めて実現していくような気がします。ついていくのに不安はありましたが、今ではそのような所を尊敬しています。」「横浜の生活は、施設などが整備されていて暮らしやすかったです。子育て中のお母さん達と友達になって、今も良い関係が続いています。」「子育てについては、横浜も大きい公園などがあり良かったのですが須坂は身近に自然があり、子どもが自然に触れ合う機会があるので横浜よりも須坂の方が子育てしやすいです」
銀行で培った能力×農業
北澤さんは、農業を始める時に収益計画、資金計画、マーケット調査、経営戦略まで考えられていました。そして、営業方法も以前、勤めていた神奈川の銀行の支店や取引先に営業に行ったり、長野県の登山の集客を活かし登山口で収穫してきたりんごを販売。
さすが銀行に勤められていた事もあり、計画の綿密さは驚かされました。
計画に裏付けされた商品
北澤さんは、シナノゴールド、シナノスイート、ふじなどの品種やその他色々な品種を作っています。早速りんごをいただきましたが、果汁はたっぷり入っていて後味まで深い味わい。今まで食べた中で一番美味しかったです。
おいしさの秘密については「『畑から食卓に』をコンセプトとしています。りんごは収穫した時が一番おいしいので、在庫をできるだけ持たず収穫したものをその日に出荷しています。」「市場には卸しておらず個人でりんごを販売しています。まだまだ技術は改良中で、幸いにも須坂には教えてくれる方がたくさんいるので心強いです」
最後に
小さい農家ながらも持ち前のアグレッシブさと、銀行での経験を最大限生かし農業に取り組まれている北澤さん。インタビューをさせていただき、りんご農家として注目される日もそう遠くはないと感じました。
(2014年11月)
【注意】インタビューの内容は取材当時のものです
北信ファーム
【住所】長野県須坂市日滝 1230
更新日:2025年02月21日