【移住者の声】『自然との対話の中で作られるガーデン作り』 GARDEN SOIL ガーデナー 片岡邦子さん(野辺町)
植物本来の生命力を感じられるナチュラルガーデン
五感を研ぎ澄ますと、虫の鳴き声秋の香り、季節の移り変わり自然の息吹が聞こえ心地良い感じ。別世界の庭を体感したのは生まれて初めてです。片岡邦子(かたおかくにこ)さんは、市内野辺町でナチュラルガーデン「GARDEN SOIL」(ガーデンソイル)をパートナーの田口さんとともに営まれています。そんな片岡さんに「GARDEN SOIL」の庭造りについてお聞きしました。
須坂に「GARDEN SOIL」を開いたきっかけ
片岡さん達は、東京都出身で、インテリアデザイナーとして活躍していました。「店舗の設計を中心にしていましたが東京の店は、入れ替わりが激しく建築しても壊されてしまう事が度々ありました」 そんな仕事に違和感を感じており元々、クラインガルデンでガーデニングをされてた事や肉体労働で汗を流す人間らしい暮らしがしたいという思いがあり庭作りができるところに移住を決意。
そして、須坂を選ばれた理由が面白い。移住場所に山梨県の須玉市というところをインターネットで検索していた所間違えて須坂市とタイピングしてしまったそうです。そこで、たまたま須坂の土地情報を発見。その土地は住宅も近く、そんな田舎でもなくちょうど良いと思い見に行く事に。行ってみると、広がる大きな空や壮大な山々に感動し須坂の土地で庭作りをしようと決意したそうです。
自然と調和し、共生する庭作り
土地は百々川(どどがわ)の扇状地にあるため砂利でいっぱいだった土壌をシャベルで整備土にもこだわり堆肥を使い、植物栽培に適した土に変えました。「ガーデンソイル」という名前もソイルというのは、英語で土という意味であり園芸は土作りが大切であることからその名を付けました。そして、10年以上が経過し土にこだわった事もあり植物本来の生命力を感じられるナチュラルでワイルドなガーデンへと成長しました。
「有機土壌のおかげで植物は自分の意志で種をこぼしたり、綺麗に咲いたり枯れてしまったりするのでそれを調整して庭作りをしていきます。あまり消毒をしていないので虫だらけです。土壌の中には、ミミズがたくさんいてもぐらがミミズを食べるために穴を掘るのですがその穴にネズミが入り根や球根が食べられてしまう事もあります。
インテリアは作り直す事ができますが庭は自然に逆らえず、1年に1度しか結果を見ることができません。しかし、そこが哲学的でおもしろいんですよ」片岡さんは、自然に翻弄される喜びを見出しているようです。
片岡さん、インタビューご協力いただきありがとうございました。
(2014年10月インタビュー)
(インタビューの内容は取材当時のものです。)
GARDEN SOIL(ガーデンソイル)
- 【住所】長野県須坂市野辺大字581-1
- 【営業時間】10時~18時<br
- 【定休日】月曜定休(祭日の時は営業、翌火曜休)
- 入場無料
- 落ち着いたグリーンの建物が目印です。庭仕事を楽しく彩る道具の販売や、ガーデンプランニング、施工などのご相談もできます。
更新日:2025年02月20日