【移住者の声】『ロッジ・ペンションオーナーという生き方』 ぼっけ山荘 オーナー 大倉英一さん(峰の原高原)
峰の原での暮らしやペンション経営に向いている人とは?
峰の原高原スキー場へ向かう道から別荘のある山林に入ると、ポツンと一軒のロッジがあります。「ぼっけ山荘」はオープンして25年目のロッジ。
東京生まれ東京育ちの大倉オーナーは、前のオーナーから引き継いで、ロッジを始められたそうです。経営の経緯や峰の原での暮らし、経営についてお伺いしました。
常連客からオーナーへ
「このロッジには、サラリーマン時代に15年近く常連客として通っていました。夏と秋と冬に遊びに行き、夏はテニス、秋はきのこ採り、冬はスキーをしていました。」
「そんな中、いつか自分も脱サラをして、ロッジやペンションをしたいと思うようになりました。根っからの東京育ちで、山への憧れもあったからだと思います。」「当初は峰の原ではなく、白馬や栃木県の那須高原、福島県の裏磐梯(うらばんだい)などのロッジやペンションを調べていました。」「なかなか思った物件が見付からず、そんなことを前のここのオーナーと話していたら、偶然オーナーもロッジを売ろうと考えているということだったので、思い切って、そのまま引き継ぐことにしたんです」
宿泊業5割 副業5割の生活
「ペンションやロッジの経営は繁忙期と閑散期がはっきりしています。」「長期休みをとってゆっくり過ごす人もいれば、遊びに行く人もいます。期間がはっきりしているので、副業などもしやすいです。」
「ペンションやロッジも、ブームの時と比べると、繁忙期の収入だけでは、生活に必要な売り上げを稼ぐことが難しくなってきています。時代に合った経営の手法が必要なように、ペンションやロッジの経営も、ただお客様を泊めるだけではなく、経営手法を工夫する必要があります。」
「例えば、繁忙期や閑散期に限らず、在宅でできるIT関係の仕事、芸術家のアトリエ兼画廊、喫茶店、レストラン、ケータリング、仕出しなど、考えればその可能性は多岐に渡ると思います。」「私たち夫婦も現在副業をしながらロッジを営んでいます。専門技術や手に職のある方で、縛られない、自由な時間の使い方を求める方ならば、ペンションやロッジの暮らしは向いていると思います」
峰の原高原での暮らし
「暮らしの中で大変なのは、冬の寒さと雪ですね。初めは、除雪機が無かったので、雪かきも1日2時間はやっていました。今は除雪機があるので、雪かきは大して問題ではないですね。」「寒さは、とても厳しい場所ですが、慣れました。」
「また暮らしにおいて、峰の原高原は、子育てには最適な場所だと思います。峰の原高原から車で10分の所に保育園、小中学校があります。」「そして、何と言っても自然環境がいいですね。都会では味わえない、非日常体験が日常で味わえるんです。」
「一方で、病院やスーパーなどは、麓の須坂市か上田市の市街地まで車で30分ほど下らないと無いという不便さももちろんあります。」「ですが、田舎暮らしには、どこか不便さがつきものだと思います。それを踏まえても余りある魅力が、峰の原高原にはあります。」
「何より、時間に縛られず過ごせることが、ここでの生活の良さだと思います」
出会いを楽しめる人
「ペンションやロッジは様々な方が宿泊される宿で、オーナーとの距離がホテルや旅館と違い、とても近いです。」「食後にはお客様と色んな話をしますが、サラリーマン時代には出会えなかったような方と話をすることがあります。そういった方との出会いが、経営の魅力ですね。」「副業をされている方にとっては、刺激にもなると思います」
ペンションやロッジの経営とは
「ペンションやロッジは、サービスや料理だけでなく、オーナーの人柄が、その宿の個性を決めます。ですので、キャラクターはとても大切ですね。」「そういった意味で、オーナーは社交的で、人との出会いを楽しむことが出来る方で、細かい気配りが出来る人が良いと思います。」「個性的であれば、更に良いと思います。」「また、ペンションやロッジは、一人ではできませんので、夫婦若しくはカップルが最低条件ですね。」
「そして、何と言っても、峰の原に魅力を感じ、暮らしを楽しめる方がいいですね」
(2015年2月)
【注意】インタビュー内の情報は取材当時のものです。
ぼっけ山荘
- 【住所】長野県須坂市仁礼峰の原3153−324
- 【電話番号】 0268-74-2518
更新日:2025年02月28日