【移住者の声】『峰の原高原に移住して』 山の宿 きまま 綱木 武さん(峰の原高原)

更新日:2025年02月27日

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長年の夢を峰の原高原で叶えて。経営や子育て地域について

峰の原高原の第2ペンションエリアにある「山の宿 木まま」の綱木オーナーご夫婦がペンションをオープンしたのは平成4年(1992年)2月のこと。オーナー主人の綱木さんは、学生の時に宿泊したペンションオーナーの生き方に憧れ、その夢を忘れることが出来ず、奥さんと3人のお子さんを連れ、脱サラ。峰の原でペンション業を始めたそうです。経営の経緯や峰の原での暮らし、ペンション経営についてお伺いしました。

ペンションとの出会い

「今から40年前に、全国的にペンションが出来始めたんですが、知り合いからペンションの話を聞いておりました。当時私は学生で、色々な生き方を見てみたいという思いもあり、興味本位で福島県の裏磐梯(うらばんだい)のペンションに泊まったんです。」

「その時に泊まったペンションの居心地やスタッフの方の対応がとても良かったんですよ。その時の印象が忘れられず、それから常連客として宿泊していました。」「当時は、夕食後にリビングで他のお客さんとも交流し、色んな人との出会いがあり、それもペンションの魅力でした。」

「心地よい空間を演出し、人とのつながりを作れる場所であるペンションをいつか自分もしてみたいと、学生ながら思うようになりました。」「しかし、自己資金もなく、夢は夢のままで心の奥に留め、卒業後は企業に就職したんです。ですが、忘れられなかったみたいです」

峰の原での出会い

「30代の半ばに差し掛かり、家庭も仕事も順調でした。」「ペンションのことも忘れていたはずだったのですが、家族で旅行に行くようになり、学生の頃の夢が沸々と甦ってきたんです。」

「それから、自分でも物件を探し始め、色んなところを見て回りました。3年かけて全国を探し回り、出会ったのが、峰の原高原の空きペンションでした。」「建物は2年間程空き家になっており、窓ガラスは割れ、建物の中も荒れていました。ですが、建物に呼ばれているような気がしたんです。」

「そこからは、勢いでした。平成3年(1991年)の12月に会社を辞め2月のオープンに向け、慌ただしく準備をしました。」「しかし、冬の峰の原高原は積雪が1メートルにもなり気温はマイナス20度。辺りは雪だらけでしたが、業者さんに無理にお願いして、工事を進めてもらいました。私は朝から晩まで雪かきをしていた覚えがあります。峰の原の冬の厳しさを知らずに乗り込み、いきなり洗礼を浴びましたね」

ペンション経営

「ペンションブームは、私が開業した当初から徐々に下がっていました。それでも、当時は生活していくため様々な工夫を凝らし、副業もしました。」

「10年前には峰の原高原にクロスカントリーコースが整備され、中高生や大学生、実業団の陸上合宿の団体が峰の原高原で高地トレーニングを行うようになりました。」「それにより、今までのお客様は、観光、避暑やウィンタースポーツがメインだったのですが、そこに新しい人の流れが加わり、ペンションの営業も多様化しました。」「私は、陸上合宿などの団体の受け入れを積極的に行っております。合宿に来た子供たちは元気よく、トレーニングの時の真剣な眼差しや、はしゃいでいる時の笑顔を見ると、私自身力も元気になります。」「また、私も子供たちの力になれるため嬉しいです。」

「当初、思い描いていたペンション経営とは違いますが、ペンションの経営手法も多様化していいと思いますし、私自身もやりがいを感じています」

子育て

「峰の原高原の子供たちは、みなスキーが出来ます。それは、菅平(すがだいら)小学校・中学校の授業にスキー科目があるからです。スキーをするのが当たりまえの環境ですので、自然と上手になるんだと思います。」「峰の原高原に来た当初は、子供たちも滑れませんでしたが、今では私より上手です。」

「また、子供たちも、宿泊のお客様に可愛がっていただき、幼いうちから色んな世界を知ることが出来ます。」「ペンションは、色んなお客様が訪れるので、子供の視野を広げる意味で、子育てにも良いかもしれません。」「ただ、遊びたい盛りでも、忙しい時は、子供たちにも宿を手伝ってもらっていましたね」

峰の原という地域

「峰の原高原は、ペンションと別荘以外にも住宅として住んでいる人もおられます。ですが、ここに住んでいる人は峰の原の景観の良さを感じて移住していますので、建物には統一感があり、エリアとして景観が整っております。」「そして、周辺にペンション業以外のお店が一軒も無いのが特徴です。宿泊業だけにとらわれず、更に違ったアプローチから峰の原で業を起こせる方でしたら、峰の原での暮らしは、十分に可能性があります。」

「ただ、須坂市同様に峰の原高原は都心での知名度が低く、知る人ぞ知る地域に留まっているのが現状です。ですが知っていただく機会さえあれば、アクセスも良く、様々な可能性を感じます。」「実際に来てその可能性を感じてほしいです」

(2015年2月)

【注意】インタビュー内の情報は取材当時のものです。

山の宿 木まま

  • 【住所】長野県須坂市峰の原高原3153-729
  • 【電話番号】0268-74-3908

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