十三塚(春木町)
じゅうさんづか(はるきまち)
所在地 | 須坂市春木町 |
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この十三塚の石仏は「三峯紀聞」にも「相森の故事」として載っており、県内でも有名な恋物語として現在まで語り継がれている。
昔、須坂新町の飴屋の若者が、京のある公家の邸へ奉公にのぼり、そこの姫と恋におち楽しい日々を送っていたが、事が主人の知るところとなり、長の暇となって故郷へ返されてしまう。
純真な姫は、一途な思いを胸に須坂まで追って来たが、若者の家ではあまりの身分の違いに驚き恐れ、逢わせなかった。姫は落胆のあまり、今の相森のお宮後(相森中学校の東側)で自害して果てた。
姫に付き添って来た男女13人の供も悲しみ、後を追って自害して果てた。その墓の残っている所が十三塚である。
かつては、現在の遊園地あたりの、小河原へ行く道沿いに並んでいたようだが、昭和34年に県・市営住宅の建設により現在の地へ移設整備された。
案内看板より
十三塚の伝説は全国にあり、その地名も各地に残る。春木町にあるこの塚は、三峯紀聞にも書かれている相森の故事にまつわる京の姫と、新町飴屋の青年との悲恋物語。姫に殉死した13人の従者の伝説の塚である。小河原への道沿い、今の県営住宅の公園の辺りに祀られていた。昭和34年県・市営住宅建設の折、現在地へ整備された。
また、姫が所持していたという短刀(銘:延文2年備前長船兼光造)は、明治10年新町の浦野家から、姫自害の地という相森町の相社神社へ奉献され神宝とされている。稀代の名刀が、この草深い須坂の地に伝わることが不思議で伝説を呼ぶにふさわしい。
須坂市公民館本館ブロック地域づくり推進委員会 発行
平成16年12月発行 平成18年3月改定
「ふるさと歴史マップ」中町・春木町・太子町・新町・常盤町 より
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