浮世小路
うきよこうじ
所在地 | 須坂市上中町 |
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中町通りからみて入り口右側にかつての旅館「太光楼」があった。今は看板のみ残され新しく建て直されているが、江戸末期からの由緒ある旅館である。この太光楼は幕末に4代目武兵衛が建てた。武兵衛は俳人「撫瓢」として有名な方で勝善寺には芭蕉句碑の“蓑虫塚”を建て、自らの句碑もその脇に建てられている。この太光楼があるのでこの小路を“太光楼小路(浮世小路)”と呼ばれて来た。
浮世小路は生糸の町として栄えた明治末から大正期に形成された花街。道幅は2m程で人々が袖すり交わして賑わった。板塀に格子戸のある料亭、芸者衆の置屋、髪結い、銭湯があった。(銭湯は最近まで「君が湯」として続いていた。)当時の芸者衆は70~80人にのぼり夜毎工場の若旦那や人々のさんざめき、三味線の音の響く小路であった。今も石橋が残り、欄干には「浮世橋」「うきよはし」裏には「昭和2年6月」の文字が読み取れる。ここを流れる川が裏川用水で、水車動力の発達を促した原動力の川である。
須坂市公民館本館ブロック地域づくり推進委員会 発行
平成15年12月発行 平成18年3月改訂
「ふるさと歴史マップ」穀町・上町・本上町・上中町 より
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