松くい虫防除対策について
須坂市の松くい虫被害
須坂市の松くい虫被害は1984年に確認され、増減を繰り返した後、1992年度からは増加の一途となりました。1995年度には前年の高温・少雨の影響から、過去最大となる2,555本の伐倒駆除を実施しました。
1996年度以降は被害木の適期駆除に努めたことから減少傾向に向かっていましたが、最近の夏季の高温化に伴い被害が増加しているため、ここ数年は伐倒駆除本数が700本前後で推移しています。
松くい虫
松くい虫とは、マツノマダラカミキリのことをさします。【マツノマダラカミキリ(写真はオス)】
松の樹皮を食べて成長し、松の木を枯らす原因となる「マツノザイセンチュウ」を他の松の木に運ぶ。

【マツノザイセンチュウ】
松の木に寄生し松を枯らす。「マツノマダラカミキリ」にくっついて、他の松の木へ移る。

松くい虫による被害の拡大を抑えるために
須坂市では、被害が顕著な地区から順次、防除を実施しています。防除方法
須坂市では、「須坂市松くい虫被害対策実施計画」を策定し事業を実施しています。・地上薬剤散布


臥竜山等にて6~7月に実施しています。
・伐倒駆除(くん蒸処理)
また、枯れた松を切り倒し、細かくチップ化して松内に潜んでいるマツノマダラカミキリを駆除する方法を「特別伐倒駆除」といいます。道路沿い等景観に配慮すべき場所で実施しています。
被害が顕著な地区において、10月から翌年6月にかけて実施しています。
地上薬剤散布、伐倒本数と経費(市全体)
国・県の補助事業を活用しています。須坂市としても毎年多額の予算を投入しています。
伐倒駆除 | 地上薬剤散布 | 須坂市経費の合計 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
本数 | 経費 (須坂市) |
補助金 (県・国) |
経費 (須坂市) |
補助金 (国) |
||
2015年度 | 881本 | 22,593千円 | 12,934千円 | 2,700千円 | 1,596千円 | 25,293千円 |
2016年度 | 722本 | 13,791千円 | 7,967千円 | 3,164千円 | 1,365千円 | 16,955千円 |
2017年度 | 678本 | 14,068千円 | 8,136千円 | 2,916千円 | 1,326千円 | 16,984千円 |
2018年度 | 471本 | 13,941千円 | 7,802千円 | 2,980千円 | 1,449千円 | 16,921千円 |
2019年度 | 565本 | 14,321千円 | 9,345千円 | 2,678千円 | 1,324千円 | 16,999千円 |
2020年度 | 497本 | 14,278千円 | 7,835千円 | 2,585千円 | 1,164千円 | 16,863千円 |
2021年度 | 486本 | 12,595千円 | 7,051千円 | 2,640千円 | 1,185千円 | 15,235千円 |
2022年度 | 396本 | 13,035千円 | 7,614千円 | 2,574千円 | 1,189千円 | 15,610千円 |
2023年度 (予算) |
15,155千円 | 7,001千円 | 2,864千円 | 1,189千円 | 18,020千円 |
防除の時期
防除を行うには適した時期があります。- 地上薬剤散布・・・マツノマダラカミキリが羽化する6月から7月に実施。
- 伐倒駆除・・・被害木からマツノマダラカミキリの幼虫が成虫になって脱出する前、10月から翌年6月にかけて伐倒、くん蒸し、幼虫の駆除を実施。
(最終更新日:2023-07-06)