スギナモ(希少水生植物)を大切に
須坂市には、希少な水生植物「スギナモ」があります。(長野県で須坂だけ!)
県内では下水内郡、上水内郡、上高井郡、下伊那郡で記録があるとされますが、昭和37年(1962年)に須坂市で採取した以降は確認されていなかったため、長野県版レッドデータブック(維管束植物編)[平成13年度(2002年)発行]の絶滅種に分類されていました。
しかし、平成16年(2004年)6月にせせらぎサイエンス(水辺観察会)講師の宮入先生と県環境保全研究所によって、市内4か所での生育が再確認されました。
このことから平成26年(2014年)に改定された「長野県版レッドデータブック(植物編)2014」(長野県公式ホームページが開きます)では、スギナモは絶滅種から絶滅危惧ⅠA類へとカテゴリーの変更が行われました。
この自然環境を絶やさず後世に残すため、良質な水環境の保全とともに、安易に刈り取ることのないようご協力をお願いします。
「スギナモ」とは
- 湖沼や湿原、河川などに生える多年生の沈水、抽水植物です。世界ではシベリアやアラスカなど北半球の寒冷地に、日本では北海道、本州中部以北に分布しています。(須坂は国内の南限とされています。)
- 茎は10~60センチメートルで、流れが速い場所では水中になびき、遅い場所では水面上に出ます。茎と葉がシダ植物のスギナに似ていることからその名がつきました。





スギナモ復元活動
平成24年9月28日 田の神町『ほたる公園』の小川に、スギナモを移植しました!
ほたる公園には湧水があり、以前はホタルやスギナモが生息していましたが、近年ではどちらも確認されなくなりました。そこで、市内近辺に生育しているスギナモを採取し、ほたる公園に移植を行いました。移植したスギナモは、自生・繁茂を目指してモニタリング中です。
移植前

↓ヨコエビ

市内のスギナモを採取

ほたる公園に移植

報告書
移植後

早速カエルも遊びに来ました


移植から1カ月後
水流の場所によって、枯れてきたものもあるますが、順調に自生し始めました!