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平成22年度第2回文化財審議委員会会議事録(要旨)

開催日・出席者等

  • 開催日時
    平成22年8月31日(火曜日)午前10時00分~11時30分まで
  • 場所
    須坂市役所東庁舎3階理事者控室
  • 出席委員
    文化財審議委員関孝一会長、青木廣安副会長、相原文哉委員、熊谷南枝委員、小林裕委員
  • 事務局
    渡邊教育長、春原教育次長、黒岩市民共創部長、吉田生涯学習スポーツ課長、丸山課長補佐兼文化財係長、市川学芸員、荒井博物館長

協議状況(会議事項)

1.開会

進行生涯学習スポーツ課長

2.教育長あいさつ

審議委員の皆様には、暑い中お出でいただきありがとうございました。本郷大塚古墳についての答申や、桜の指定について、また、八丁鎧塚の出土品整理についての報告等がある。審議をよろしくお願いしたい。

3.会長あいさつ

本日は平成20年度より審議してきた課題の総括ということで、本郷大塚古墳の現状変更についての答申案の審議をいただく。きょうは報道関係者もお出でいただいている。議事公開ということで、報道関係者立会いで行う。委員の皆様よろしくお願いします。

4.会議

須坂市文化財の保存及び活用に関する条例第44条の規定により文化財審議委員会会長が議長を務める。

1)本郷大塚古墳(史跡)の現状変更に関する答申について

議長:答申案について説明
平成20年9月30日教生第123号で諮問
「本郷大塚古墳(史跡)の現状変更について」の答申案
1.現状変更の適否現状変更は適当でない
2.理由
(1)本郷大塚古墳は、松川扇状地の後期古墳の一つで、豊富な副葬品が完全な状態で残されていた古墳として極めて重要である。このような状態で出土した例は、全国的にも稀である。
(2)松川扇状地は、古代高位牧の推定地とされ、被葬者に牧場経営者の特徴がうかがわれる。古墳の立地等からも原位置に保存することが重要である。

議長:答申案について委員の皆様の意見をうかがいたい、諮問は教育委員会の教育長から出され、答申は教育委員会あてに出す。2年の歳月がかかったが、いろいろな方向性をさぐりこの答申となった。今までの経過の中で、古墳の保存について具体案として移築などのような方法も検討、開発と保護の接点を探ったがいずれも妥当ではないという結論に至った。

委員:全体としてはこれで良いと思うが、本郷大塚は日滝原では唯一正式な発掘調査を行った古墳である。調査を経ているという意味で学術的価値がある等の文言を入れておいたほうが良いのではないか。

議長:古墳は多くが盗掘に遭っている。本郷大塚古墳はほぼ完全な状態で副葬品が残っているという点が貴重である。“全国的にも稀”という言葉を使って強調しているのでこのままで良いのではないかと思う。

委員:“全国的にも稀”という言葉があったが、自分が博物館にいた時、石野先生からひとつの古墳からあれだけの量の馬具が出土した例は全国的にも珍しいと強調されていた。改めて本郷大塚の価値を再認識する思いだ。

議長:石野先生は関西の方なので、関西から見ると長野県は馬具の出土が多く驚かれたのだろう。長野県内の馬具の出土は、牧と関係することであって、取り立てて珍しいものではないので、答申では高井牧の牧場経営者の特徴がうかがわれるとした。他になければこれで答申ということでよろしいか。

一同:異議なし。

議長:委員から賛同いただいたので、案をとって、答申することとする。

事務局:答申書の交付は、会が終わった後行いたいと思いますのでよろしくお願いします。

2)市文化財指定候補物件「さくら」について

議長:前回の審議委員会の折にはたくさんの桜の視察を行った。その後候補の桜を調査して行こうということであったが、今回は調査結果ということでよろしいか。

事務局:桜については、第1回の審議委員会の折に12ケ所を視察した。視察に加わっていないが仁礼の高顕寺の桜を候補として加えた。合計13ある中から審議委員の先生に相談して5件にしぼった。調査については、青木委員にお願いしたので青木委員から説明をお願いします。

委員:小林委員と二人で調査を担当するということであったが、須坂市誌編さん室では自然誌編の編さんを行っており自然編担当の市川武彦委員に加わってもらい調査を行った。結果は下記の表のとおり。

番号 名称 所有者 幹周 樹高 樹冠 推定樹齢 備考
1 東照寺の桜
シダレザクラ
東照寺 5.25メートル 9.00メートル 10.20メートル
400年
元禄15年(1702)寺院建築
2 萬龍寺の桜十王堂前
シダレザクラ
萬龍寺 4.50メートル
(幹一部空洞化)
9.00メートル 16.00メートル
350年
元和3年(1617)創建
その後現在地に移転
本堂前
シダレザクラ
萬龍寺 4.64メートル
(3本立)
15.00メートル 20.50メートル
250年
金比羅山入口
シダレザクラ
萬龍寺 3.13メートル 16.00メートル 15.00メートル
200年
金比羅山麓(東)
シダレザクラ
萬龍寺 2.30メートル 15.00メートル 21.30メートル
200年
3 亀倉神社の桜
参道口左
シダレザクラ
亀倉神社 2.81メートル 12.00メートル 14.00メートル
200年
参道口右
シダレザクラ
亀倉神社 3.68メートル 13.35メートル 9.50メートル
200年
4 高顕寺の桜境内
エドヒガン
高顕寺 5.70メートル
(幹一部空洞化)
13.00メートル 19.30メートル
500年余
山麓
シダレザクラ
高顕寺 2.40メートル 14.00メートル 17.20メートル
200年
5 大廣院の桜
シダレザクラ
大廣院 4.20メートル
(頂部カット)
12.00メートル 7.50メートル
400年
天正6年(1578)の創建

委員:高顕寺のように500年余という古いものもある、また萬龍寺金比羅さんのように、亀倉の住民が付近の花の手入れを行い景観づくりに取り組んでいる例もある。
萬龍寺と亀倉神社の桜は隣同士で桜の樹数も多いので、群としてとらえて「満龍寺・亀倉のしだれ桜群」などの名称をつけて、広がりを持った空間にするのが良い。一帯が花の森のようなイメージになる。

議長:文化財は学校の教材に利用したり観光に活用することを考えていくことが重要だ。今回の金比羅さんの取組みは注目できる。

議長:寺社関係が多いようだが、所有者の承諾をもらったほうが良い。

委員:多くは指定になると喜ぶのではないか。官民一体となって文化財を守ることが大切。再び手に入らないものもある。

委員:指定文化財の場合市の補助はどうなるか?

事務局:樹木の場合、所有者が樹勢回復などで申請できる。補助率は5分の3である。

議長:候補5件についてさらに調査を進め、次回までに所有者の意向確認を行ったらどうか。青木委員と小林委員にお願いしたい。

委員:事務局と協力しながら進める。

3)八丁鎧塚出土品(埴輪)の整理について(報告)

議長:八丁鎧塚出土品の整理については報告であるので事務局からお願いしたい。

事務局:八丁鎧塚の国指定に向けての整理ということであるが、例えば埴輪がどの古墳から出ているか、1号墳から出ているか2号墳から出ていることがはっきり定まっていないという状況がある。どこの古墳から出土したかが明確にすることが指定条件となるということである。そこで専門の大学院修士課程を卒業した専門職員をお願いしている。
埴輪の胎土や制作技法によって分類する方向で進めている。8月には初回の接合作業を行った。結果については追って報告させていただく。雇用期間については2年間を予定している。

議長:確認だが、須坂市では本当に八丁鎧塚古墳を国指定にする覚悟があるかどうかうかがいたい。

事務局:須坂市としては指定化に向けた体制をとっている。須坂市だけでなく県の指導を仰ぎながら行うことから、手法に関しては紆余曲折もあるかと思うが、国指定化に向けて歩み出したという認識でいる。

議長:埴輪の分類整理はいつかはやらなくてはいけない課題であった。明治大学の大塚先生も「八丁鎧塚」は国指定に成り得るとおっしゃっていた。国指定は1号2号墳だけでなく、鮎川流域古墳群は特色ある古墳が多い。その分布調査(一部試掘を伴う)をしていただきたいと思う。また鎧塚と天神古墳には展望台が出来ていて古墳ではないのに紛らわしい。あれは誤解を招くので撤去したほうが良い。また八丁鎧塚から見た鮎川流域の景観はすばらしい。景観も大切に守ってほしい。

委員:広報活動も必要だが、物件の持つ素朴さを失わないでほしいというのが願いだ。

議長:八丁鎧塚についてはよろしいですか。

一同:異議なし。

4)その他

議長:その他報告について事務局からお願いします。

事務局:報告事項
8月26日、27日吉向焼について県の調査があった。吉向焼の専門の中野先生という方が調査に見えて市内にある吉向焼を調査していただいた。須坂市では田中本家所蔵の7点を指定にしているが、博物館所有、市内個人所有の吉向焼について広く調査を行った。この中から県指定となっていくと思われるがこれと連動して、須坂市で指定していない吉向焼について追加指定する方向で進めている。
他に下記の2件の調査を予定している。

  • 9月16日旧上高井郡役所登録文化財候補(国調査官)
  • 9月17日米子大瀑布の視察名勝候補(国調査官)

いずれも国の候補となる可能性がある。地元所有者との調整はまだこれからというところである。

議長:吉向焼の調査はどうか。

事務局:今回は個人所有のものを含めて、詳細な調書を作成するので、候補の中から県指定にされて行くと思われる。

議長:米子の滝の県指定の折過去には、所有者の反対があったと聞いている。

事務局:過去にはそのような経過もあったが、話が具体化してきたら所有者にも話をつなげていく。

委員:以前の赤い橋から米子の滝に登る道は、植物の宝庫で素晴らしい。最近は通る人は少ないが開発されたら植生が心配なほどだ。

次長:じゃく譜について指定はどうか。

議長:じゃく譜は指定の価値があると思う。写本だが国会図書館と須坂にしかない。

事務局:じゃく譜も指定候補に加えて考えて行く。他に要望が上がっているのは以下2件である。

  • 洞入観音堂のイチョウ(豊丘)
  • 椚原豊森神社(野辺)

要望があった件については、指定の可否について連絡が必要だ。また、過去に候補になった物件についても整理して回答を出すようにしたい。

議長:他に意見がなければ、これで議事を終了する。

答申書の交付

関会長から、渡邊教育長に答申書を読み上げ手渡す。

6.閉会

事務局:以上で第2回文化財審議委員会を終了します。

終了 午前11時30分

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(最終更新日:2017-10-09)

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社会共創部 生涯学習スポーツ課
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