ページの先頭です。 ▼メニューを飛ばして本文へ

▼ページ本文はここから

市長のコラム バックナンバー

◆平和の花 カンナ

発行日時:2023 年 08 月 16 日 18 時 34 分

1945年8月6日、広島に原爆が投下され「今後75年間は草木が生えない」と言われましたが、約1カ月後、爆心地からほど近い廃虚にカンナが花を咲かせました。焼け跡に咲いた花は人々に生きる勇気と希望を与え、このカンナの写真は広島平和記念資料館に大きなパネルで展示されていました。

マナー講師で非営利活動「カンナ・プロジェクト」主宰の橘凛保(りほ)さんは、2004年に広島平和記念資料館を訪問した際、悲惨な資料の数々を見て心が暗くなっていた時、このカンナの写真を見て未来への希望を抱き「カンナ・プロジェクト」を立ち上げました。

橘さんは広島平和記念資料館のリニューアルに伴いこの大きなパネルが処分されることを知り、後世に残したいと強く願い、多くの課題を克服し、広島平和記念資料館からパネルを譲り受けました。縁あって2017年(平成29年)6月に須坂市に寄贈いただき、現在はメセナホールに展示されています。
(広島平和記念資料館の2019年4月全館リニューアル後、地下ホール入口にサイズが見直されたパネルが展示されています。)

橘さんが主宰するカンナ・プロジェクトは、カンナの花言葉である「堅実な未来」を子どもたち自らが創ることを目指し、平和を祈るだけでなく、小さなアクションを起こすことの大切さを「カンナの植栽リレー」という形で子どもたちと進めています。
カンナの花を平和のシンボルとして、球根を植え、花を咲かせ、その株分けした球根をバトンに平和のバトンをつないでいます。
この活動を通じて子どもたちが原爆の歴史を知り、そこから「生きる勇気と希望」「命の尊さ・人間の尊さ」を感じ、カンナのバトンをつなぎ「お互いがお互いに想いを馳(は)せあう」ことで平和を築こうとしています。
カンナリレーは日本国内にとどまらず、世界16カ国以上に、そのバトンをつないでいます。

実は、カンナ・プロジェクトが最初に育てたカンナは、須坂市の園芸業者が無償提供した球根でした。これが須坂市とカンナ・プロジェクトとのご縁の始まりです。
2021年の東京オリンピック・パラリンピック表彰式や2023年のG7(主要国首脳会議)広島サミットでも、橘さんは当局の許可を得て、カンナリレーで植栽し咲かせた花を会場に飾りました。
みなさん、メセナホールにお越しいただき平和の花カンナの写真をご覧ください。

市長のメールマガジン「虹のほほえメール」第779号(2019年8月15日)に加筆修正
前のコラムへ | 次のコラムへ

市長の部屋へ

このページに関するお問い合わせ先

総務部 政策推進課
TEL:026-248-9017
FAX:026-246-0750
所在地:長野県須坂市大字須坂1528番地の1