市長のコラム バックナンバー
◆上信越高原国立公園に行こう
発行日時:2023 年 08 月 03 日 15 時 33 分
8月11日「山の日」は国民の祝日で、祝日法で「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」とされています。須坂市は総土地面積のうち68パーセントが林野で、山岳部に分布することから、水源涵養(かんよう)、山地災害の防止、多様な動植物の生息、木材の生産など、山の恩恵を受けています。
また、美しい景観、素晴らしい眺望、森の静寂、鳥のさえずりなどは人間の五感を豊かにし、森林浴や登山、トレッキングなどは健康の維持増進にもなります。須坂市は森林のもつ素晴らしい力も享受しています。
日本の国立公園誕生の背景には、臥竜公園の設計者である本多静六林学博士が、「森林の第三利用(注)」として、「森林公園」「天然公園」や、風景地の利用を全国各地で伝えていったことが挙げられます。
注:「森林の第三利用」…伝統的な材や林産物の利用を「森林の第一利用」、水源涵養等国土保全としての利用を「森林の第二利用」、「森林の第三利用」として風致的、保健衛生的利用を位置づけている。観光・休養地の森林風景や、風景を利用させる整備によって、国内外の利用者からの経済的利益が得られ、かつ保健衛生にも資するという「風景利用策」のこと。
須坂市には峰の原高原や米子大瀑布、五味池破風高原自然園があり、「上信越高原国立公園」の一部になっています。峰の原高原をはじめとした国立公園の山や森は須坂市民にとって身近な存在であり、山や森の恩恵を日常的に受けているため、恵まれた環境にあること忘れてしまいがちです。
市内の中学校には、小学校の思い出を英語で表現する授業があります。その際、須坂市の小学校5年生が一泊二日で体験する「峰の原高原自然体験学習」のことを書く生徒が多いそうです。
暑い夏、須坂市の宝である上信越高原国立公園に行きましょう。
広報須坂2023年8月号の特集記事 「夏だ‼家族や仲間でエンジョイアウトドア‼」
先日、子どもが中学生になったら「親離れ」で、一緒に出掛けることが少なくなり寂しい、という方がいました。三世代同居の家族では「祖父母離れ」もあります。「親離れ」、「祖父母離れ」の前に、上信越高原国立公園で夏休みの思い出に自然体験をしませんか。
須坂市では、上信越高原国立公園以外でもさまざまな催しがあります。ぜひ、こちらでも思い出を作って下さい。
【上信越高原国立公園(須坂市)の紹介】
峰の原高原観光協会(新しいウィンドウ)
★私は峰の原高原でのペンションライフ(宿泊、食事、懇談)が楽しみです。
米子大瀑布(日本の滝100選、国の名勝にも指定)
流れる滝のスケールに圧倒「米子大瀑布」(産經新聞)(新しいウィンドウ)
五味池破風高原自然園
五味池破風高原オートキャンプ場(新しいウィンドウ)
参考資料
国立公園におけるインバウンド観光の系譜 ─本多静六、国立公園の誕生から満喫プロジェクトへ─ 水内 佑輔(みずうち ゆうすけ、東京大学大学院農学生命科学研究科)(新しいウィンドウ)
(広報須坂2023年8月号「市長のいきいき通信」に加筆修正)