旧越家住宅 きゅうこしけじゅうたく

カテゴリ: 明治時代 須坂 建造物・伝統的建造物群 国登録有形文化財 所有者氏名または名称:須坂市 観光スポット

濡れたアスファルトの道路沿いに、白い塀と生け垣に囲まれた、黒い瓦屋根と白い壁が特徴的な入母屋造りの日本家屋が建ち、手前には黄色い花と手入れされた黒松の植栽が見える、曇りの日の街角の風景を捉えた写真。

旧越家住宅は、須坂の製糸王と称された越寿三郎(こしじゅさぶろう)ゆかりの建物である。1905~06(明治38~39)年頃に屋敷地を譲り受け、息子である泰蔵(やすぞう)のために改築したと伝わっている。
かつてここ一帯は、寿三郎の創業した山丸組の敷地で、住宅の南側に山丸組本店があり、製糸工場や回遊式の庭園があった。1919(大正8)年に米国絹業使節団が訪れた際に、一行をもてなしたのも、この家である。

山丸組は須坂町だけでなく、現さいたま市や愛知県安城(あんじょう)市にも工場を持ち、最盛期には8千人の従業員を擁する国内屈指の製糸企業であった。須坂でいち早く電話を架設し、番号が1番であったことから、旧越家住宅は山丸(やままる)壱番館(いちばんかん)とも呼ばれている。

屋敷地には、表の道に面して店舗兼主屋がたち、その裏に土蔵が2棟たつ。店舗兼主屋は土蔵造りで、木造2階建ての店舗部分と木造平屋建ての主屋部分を接続させて1棟とする。明治時代前期の建設と推定されている。また裏には2棟土蔵がたち、南の土蔵は明治時代前期、北の土蔵は寿三郎が屋敷地を譲り受けた後、大正時代の建設とされている。

旧越家住宅は、1998(平成10)年に須坂市が譲り受け、春木町住民による「旧越家ふれあいクラブ」が管理を行い、まちづくりの拠点施設として活用されている。館内の見学は無料で、当時の面影を伝える建築や庭が味わえる。

開館時間
〈4月~10月〉 09:30~17:00
〈11月~3月〉 10:00~16:00
※入館は閉館時間の30分前まで。
年末年始(12/29~1/3)は休館。

登録有形文化財(2003〔平成15〕年9月19日付け)
登録基準1:国土の歴史的景観に寄与しているもの
20-0138 旧越家住宅 主屋 一棟
20-0139 旧越家住宅 内蔵 一棟
20-0140 旧越家住宅 外蔵 一棟

2007(平成19)年には経済産業省の「近代化産業遺産」に認定された。

参考 須坂市報 「須坂市の文化財シリーズ25」(2010〔平成22〕年8月)、『須坂―伝統的建造物群保存対策調査報告書―』(2020年7月)

  • 「旧越家住宅について」と題された金属製の説明看板の写真で、平成15年に国の登録有形文化財に、平成19年に経済産業省の近代化産業遺産に認定されたこと、須坂の製糸業の発展に尽くした越寿三郎の本邸であり、明治43年に増築されたこと、大正8年にはアメリカの視察団が接待された広間として使われ、製糸家の豊かさが偲ばれる建物であることが詳細に記されている写真。

  • 道路に面した白い塗り壁の門柱が建ち、左側の柱には「登録有形文化財 旧越家住宅」と縦書きされた木製の案内板が埋め込まれ、門の奥には石畳の小道と手入れされた黒松や生け垣が見える、伝統的な日本家屋の門構えを捉えた写真。

  • 白い塗り壁の門柱に「登録有形文化財 旧越家住宅」と縦書きされた木製の案内板が埋め込まれ、その左側の壁には建物の由緒を記した説明板が取り付けられている、現代的なレンガ造りの建物を背景に捉えた門柱のクローズアップ写真。

  • 白い漆喰壁と濃い茶色の木枠の窓が特徴的な日本家屋を捉えた写真で、黒い瓦屋根の軒下には長く刈り込まれた生け垣が続き、その奥には手入れされた黒松や丸く剪定された植栽が並ぶ、しっとりとした庭先の風景写真。

  • 白い漆喰壁と濃い茶色の木枠の日本家屋の壁に取り付けられた、アールヌーボー調の装飾が施された金属製のブラケットと、すりガラスの傘を持つレトロな屋外照明をクローズアップで捉えた写真。

    玄関のランプ

  • 太い幹と平らに剪定された枝が特徴的な黒松の古木が、白い漆喰壁と濃い茶色の木枠の窓が並ぶ日本家屋を背景に立ち、周囲には丸く刈り込まれた様々な生け垣が配置されている、しっとりとした庭先の風景を捉えた写真。

  • 太い木肌の松の木が前景中央に立ち、その周りに紫陽花や丸く剪定された生け垣などの植栽が並び、背景には黒い瓦屋根と濃い木枠の窓が特徴的な日本家屋が見える、手入れされた庭園の風景を捉えた写真。

  • 薄暗い室内から、開け放たれた襖を通して、畳敷きの広間が奥へと続き、光が差し込む床面と、奥の部屋の床の間にかけられた掛け軸が見える、伝統的な日本家屋の座敷の内装を捉えた写真。

    36畳客座敷

  • 畳が敷き詰められた広間から、濃い茶色の木枠と竹ひごのような模様が施された障子と襖が連続して開け放たれ、奥の部屋へと光が差し込む、伝統的な日本家屋の和室の内装を捉えた写真。

    竹のふすま(夏)

  • 紺色の生地の法被が、木製の棒に掛けられ、背中の中央に白く丸い輪の中に三つの菱形が描かれた家紋が大きく入っている、和風の壁を背景に捉えた写真。

    法被

  • 木製の壁掛けに、四段にわたって八つの小さな木箱が取り付けられ、それぞれに「金丸」「山丸」などの文字が墨で書かれている、古い時代の、メールボックスを捉えた写真。

    山丸組メールボックス

  • 薄い黄緑色の壁に掛けられた金色の額縁に入った油絵で、雪を抱いた山々を背景に街並みと田園風景が描かれ、和室の床の間に飾られた風景画の写真。

    吉田博 1916(大正5)年制作 油彩

  • 白い漆喰壁の塀が前景にあり、その向こう側に黒い瓦屋根の日本家屋が見え、屋根を隠すように手入れされた黒松や様々な植栽が茂っている、伝統的な日本庭園のある邸宅を捉えた広角写真。

  • 白い漆喰壁の塀が瓦を乗せて道路沿いに長く続き、その内側に黒い瓦屋根の日本家屋が見え、屋根の軒下に青文字で「旧越家住宅駐車場」と縦書きされた白い看板が設置された、曇りの日の伝統的な邸宅の風景を捉えた写真。

  • 白い漆喰壁の塀の上に瓦が乗せられ、その向こう側には黒い瓦屋根の日本家屋が見え、手入れされた黒松や様々な植栽が屋根を覆うように茂っている、伝統的な庭園のある邸宅の風景を捉えた写真。

  • 青空の下、土壁と切妻屋根が特徴的な土蔵の建物が、金網のフェンスと積み上げられた石の向こう側に建っており、左側には背の高い常緑樹と日本家屋が見える、穏やかな日差しの中で捉えられた風景写真。

    旧越家住宅 駐車場

  • 土壁の切妻屋根の土蔵の側面を捉えた縦長の屋外写真で、薄茶色の土壁は漆喰で角が補強され、瓦屋根が乗っており、手前の地面には雪が残り、石が積まれた基礎と、左奥に白塗りの観音開きの扉が見える写真。

    内蔵

  • 青空の下、土壁と瓦屋根の土蔵の建物が、薄い緑色の金網フェンスに囲まれており、手前のアスファルトの地面には雪が残っている、伝統的な建物の風景を捉えた写真。

    外蔵

  • 「旧越家住宅主屋 一棟」が「平成15年9月19日」に登録番号「20-0138号」で登録されたことを証する登録証の写真。

所在地

須坂市春木町435-2

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  • 越 寿三郎(こし じゅさぶろう) 2015/03/18 公開